弁護士ブログ

2015年12月 1日 火曜日

「会社に来なくていい」と言われたらどうする?

Q 先日,勤めている会社の上司から,「明日から来なくていい」と突然言われました。どうすればいいでしょうか。

 1 「解雇」か「退職勧奨」か確認を!
      まず,その職場の上司(ないし社長や総務課等の人事担当の上司)に対して,あなたを「解雇」するという意味なのか,それ  とも「退職してほしい」という「退職勧奨」の意味なのか,きちんと確認し,明確にする必要があります。
  「解雇」は,使用者が労働者との労働契約を一方的に解約する行為ですが,「退職勧奨」は,労働者が了解するのであれば退職してほしいという使用者側の希望・申し込みにすぎず,労働者は退職勧奨に応じるかどうか自由に判断することができます。

  2 「解雇理由」を明らかにしてもらいましょう!
    「解雇」の場合,まず「解雇理由」を明らかにするよう求めることが重要です。労働者が使用者に対し「解雇理由」について証明書を請求した場合,使用者は遅滞なく交付しなければならない義務があります(労働基準法22条2項)。

  3 解雇理由が合理的な理由を欠くと解雇は無効です!
 さらに,労働契約法は,解雇は「客観的に合理的な理由を欠き,社会通念上相当であると認められない場合は,その権利を濫用したものとして,無効とする」と定めています(労働契約法16条)。また,期間の定めのある労働契約の場合は,「やむを得ない事由がある場合でなければ,その契約期間が満了するまでの間において,労働者を解雇することができない」と定め,原則として解雇が出来ないよう定められています(労働契約法17条1項)。
  解雇理由の内容等によっては,そもそも法令で解雇が禁止されている場合があります。例えば,男女雇用機会均等法では,女性が結婚,妊娠,出産したことを理由として解雇してはならないと定めています(男女雇用機会均等法9条2項ないし4項)。その他にも,労働組合に加入していることを理由とする解雇(労働組合法7条1項)等,不当な解雇について法令で禁じられています(労働基準法3条,同19条,104条2項等)。

  4 なるべく早く相談をしましょう! 
  不当解雇が疑われる場合には,早めに労働組合や各種行政機関,弁護士等に相談してください。
  また,正当な解雇に当たる場合でも,「解雇」する場合は,使用者は原則として,30日前に解雇を予告する必要があり,もし30日前に解雇予告をしないで解雇する場合には,「解雇予告手当」として「30日分以上の平均賃金」を支払う義務があります(労働基準法20条)。その他,勤務していた会社に退職金に関する規定や慣行があれば,退職金の請求もできるはずですので,確認する必要があります。
  また,「解雇」ではなく「退職勧奨」だという場合には,前述したとおり,労働者は退職勧奨に応じる義務はありません。あなたが会社を退職したくない場合には,退職勧奨に応じるつもりがないことを明確に伝える必要があります。
  しかしながら,現実にはそれでもさまざまな手段で,しつこく退職を強要する事例も多くみられます。その場合には,執拗な退職勧奨ないし退職強要をやめるよう,内容証明郵便などで通告する方法もあります。不当な退職強要によって書かされた退職届は撤回できる場合もあります。  退職勧奨がパワーハラスメントに当たるなど,社会通念上の相当性を欠く場合には,違法な退職勧奨・強要として,会社に対し不法行為責任を追及できる場合もあります。
  このような場合にも,早期に労働組合や各種行政機関,弁護士等に相談してみてください。

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2015年11月10日 火曜日

亡くなった父の借金の請求が来たら?

Q 私の父が亡くなった後,金融業者から父の借金を返済するよう催促する請求書が届きました。父の借金は,やはり遺族が支払 わなければならないのですか。

A 亡くなった方にプラスの財産がなく,マイナスの負債だけが残っていたような場合,家庭裁判所に「相続放棄」(民法915条)の手続きをとれば,支払う必要はありません。
 ただし,相続放棄には期間の制限があり,原則として,亡くなったことを知ってから三か月以内に,亡くなった方が住んでいた住所地を管轄する家庭裁判所で手続きを取らなければなりません。手続きの方法や必要書類等については,最寄りの家庭裁判所で,裁判所の職員が無料の面接相談を行っている「家事相談」がありますので,早めに相談してください。
 亡くなった後,三か月以上経過した後に初めて,父親の借金を催促する請求書がきて,父親の借金の存在を知ったというような場合もあります。そのような場合も,それまで借金の存在について知らなかったことについて相当の理由が認められれば,その借金の存在を知ったときから三か月以内に相続放棄の手続きをすれば大丈夫な場合があります。ですから,このような場合にあきらめず,相続放棄の手続きをとることをお勧めします。
 また,相続放棄をする前に亡くなった方の相続財産の全部または一部をもらってしまったり,借金の一部でも返済したりすると,亡くなった方のプラスの財産もマイナスの財産の負債も両方,引き継ぐことを「承認」したものとみなされ(民法921条),相続放棄をすることができなくなってしまいますので,ご注意ください。
 ただし,父親が亡くなった場合に受け取ることができる生命保険金は,契約上,「受取人」があなた個人に指定されている場合など,保険金を受け取っても相続財産を受け取ったことにならない場合もあります。言い換えると,このような場合には,相続放棄をしても保険金を受け取ることができることになります。生命保険金を受け取ることができのかどうかは,個々の具体的な生命保険契約の内容を確認する必要がありますので,弁護士にご相談ください。
 また,亡くなった方のプラスの財産とマイナスの負債の,どちらが多いか分からず,相続財産の調査が三か月の期間内に終了しない場合には,期間が終了する前に,期間を延長してもらうよう家庭裁判所に申し立て,裁判所の判断で数か月間,期間を延ばしてもらうという方法があります。

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2015年9月 3日 木曜日

貸したお金を返してほしい!

Q 知人に「必ず返すからお金を貸してほしい」と頼まれ,その言葉を信じてお金を貸しましたが,返済期限が過ぎても,まったく返してくれません。貸したお金を返してもらうにはどうしたらいいでしょうか?

A 1 書面で催促を!
  まず取るべき方法としては,相手方に対してお金を返すように催促する書面を郵送することです。
  また,書面で催促したこと自体を証拠に残すため,内容証明郵便という方法で,かつ,配達証明付きで行うとよいでしょう。この 方法によると,文書の内容,差出日と文書の配達日が証明されることになるので,書面で催促したことを証明できることになります。
  さらに,通常,内容証明郵便による催促は,貸主の「返済をしてほしい」という強い意思を示していると言えますので,あなたの強い意思を知った相手方が返済してくることもあるかもしれません。

  2 それでも払わなければ裁判!-裁判中にも話し合いは可能です。
  もっとも,内容証明郵便で返済の催促をしても,相手が返済しない場合,次の段階としては,裁判所に貸したお金を返してもらうための訴訟を起こすことになります。  訴訟を起こした場合,必ずしも判決が出されるのではなく,裁判所が話し合いによる解決(和解)を勧めてくることもあります。裁判所が間に入った和解(裁判上の和解)において,相手方とあなたとの間で,返済金額や返済方法等の条件について合意が成立すれば,相手方から任意に返済を受けることが期待できます。
  一方,裁判において話し合いがまとまらなければ,判決が言い渡されます。

 3 判決が出ても払わなければ強制執行!
 判決が出され,その効力が確定すれば,相手の持っている財産や給料等を差し押さえる手続(強制執行)が出来ることになりますので,差し押さえた財産等から貸金を回収していくことになります。なお,裁判所上の和解が成立した後に,相手方が合意したとおりの支払いを行わない場合にも同様に強制執行を行うことが出来ます。
  ただし,強制執行によって貸金を回収する場合,相手方の資産状況等にもよりますが,ある程度の時間と費用がかかる場合がほとんどです。

 4 お金を貸すときは借用書を忘れずに!公正証書にしておくとさらに効果的!
  お金を貸すときには,口約束ではなく借用証書を作成しておくことをお勧めします。そうしておけば,後に訴訟を起こす際にあなたが貸したという事実を裁判所が認めてくれる証拠とすることが出来ます。また,実際にお金を渡した際の領収証,振込明細等も重要な証拠になります。
  さらに,借用証書を公正証書という形で作成する方法も考えられます。公正証書とは,法律の専門家である公証人が作成する公文書であり,その文書の中に直ちに強制執行を受けてもよいという条項を入れておけば,相手方が約束通り返済しない場合,訴訟を起こさず,ただちに強制執行の手続きを取ることが出来ます。

  いずれにしても,どうしても相手方が返してくれず,お困りの場合には,弁護士へのご相談をお勧めします。

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2015年7月22日 水曜日

ワンクリック請求(詐欺)は恐くない。

Q インターネット上のサイトにアクセスして女性の画像をクリックしたところ,突然,「登録が完了しました。3日以内に5万円振り込んで下さい」という画面が表示されました。5万円を振り込まなくてはいけないのでしょうか。

A このようないわゆるワンクリック請求によって,あなたが5万円の支払いをする必要はありません。なぜなら,それではあなたが何らかの契約をする申し込みをしたことにはならず,契約が成立することはないからです。

 仮に,画面上に「申込み」という言葉が表示されていたとしても,誤ってクリックしたような場合であれば,勘違いすなわち錯誤による契約の申し込みということになり契約は無効です。インターネットの場合の契約の成立のためには,あなたの申し込み意思を確認するための措置(例えば「最終確認画面」等)が設けなければならず,それがなければ錯誤無効を主張できます(電子消費者契約及び電子承諾通知に関する民法の特例に関する法律)。

 また,クリックして表示された画面上に,電話番号やメールアドレスが記載され,そこに連絡するように記載してある場合も多く見受けられます。しかし,電話やメールはしないでください。クリックしただけでは,相手にあなたの電話番号やメールアドレス等の情報が伝わることは通常ありません。むしろ,あなたが連絡することにより相手に電話番号やメールアドレスが伝わり,執拗な請求をされてしまう危険があります。 ワンクリック請求に対しては,無視するのが一番の対策です。もし,不安になった場合は,消費生活センターや弁護士等に相談することをお勧めします。

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2015年5月 7日 木曜日

親友に保証人になってくれと言われたら?

Q 親友から「絶対に迷惑をかけないから,お金を借りるときの保証人になってほしい」と依頼されています。迷惑がかからないなら保証人になってもいいかなと思っていますが,大丈夫でしょうか。

A 保証人とは,ある人がお金を借りたときに,お金を貸した人(貸主)に対して,借りた人(借主)とともに自分も借金の返済を約束する人のことを言います。ここで大切なのは,"あなた自身"が"貸主"に対して,借金の返済の約束をしているということです。
 借主があなたに対して,「絶対迷惑をかけないから」と言っても,それは貸主にとっては全く関係のない話なのです。貸主に対し,「借主が絶対に迷惑を掛けないと言っていた」と言っても,通用しません。ただし,保証の契約をするためには,書面を作成しなければ効力を生じないとされていますので,あなたが口頭で貸主に保証する趣旨のことを言っていたとしても,そういう内容の書面を作成していなければ貸主の請求に応じる必要はありません。
 もちろん,あなたが借りたわけではないので,あなたが返済後に借主に対して,「代わりに払っておいたから,私にお金を返せ」と要求することはできます。
 しかし,お金を貸主に返済できない借主にはお金がないことが多いでしょうから,結局あなたの負担になってしまう可能性が高いでしょう。こうなってしまうと親友との関係が気まずくなってしまいます。親友を助けるつもりが,かえって親友との関係を壊すことになってしまいます。親友が借金で苦しんでいる様子でしたら,まずは法律相談を受けるように勧めてみてはいかがでしょうか。

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2015年4月16日 木曜日

刑事弁護委員会委員長就任(屋宮弁護士)

屋宮弁護士が,平成27年度の東京弁護士会の刑事弁護委員会の委員長に就任しました。東京弁護士会における刑事事件に関わる問題を様々取り扱い,検討することになりました。この経験を依頼者の皆様へのより一層充実した法的サービスの提供に繋げて参りたいと思います。

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2015年4月14日 火曜日

未成年の子が逮捕されてしまったら?

Q 私には高校一年生の息子がいます。最近,息子の夜遊びが続いていたので心配していたところ,昨日,息子が不良仲間と一 緒に,後輩から2万円を恐喝したという容疑で警察に逮捕されてしまいました。今後,息子はどうなってしまうのでしょうか。

A 息子さんは,成人の場合と同様,逮捕後,勾留されれば引き続き十日間(期間延長されればさらに十日間),身体拘束を受け ることになります。まずは息子さんに事実関係を確認することが大切ですので,すぐに弁護士に相談することをお勧めします。また無料で一回弁護士が面会してくれる,当番弁護士制度もあります。
 
 捜査の結果,嫌疑があるという場合や,将来,罪を犯すおそれがあると判断された場合,家庭裁判所に事件が送られます。その後,息子さんの処分は,家庭裁判所の裁判官が,調査官による調査を経て審判という場で決めることになります(なお,裁判官が処分する必要がないと判断した場合などは,審判自体が開かれないというケースもあります)。そして,裁判官が必要だと考えた場合には,審判までの期間(通常は3週間程度),息子さんは少年鑑別所に収容されます(この場合,少年鑑別所に収容された少年や家族が希望すれば,無料で一回弁護士が面会してくれる当番付添人制度があります)。

 審判によって決まる主な処分には,
 ①不処分
 ②保護観察処分(家庭で普通に生活しながら,保護観察所の行う指導監督と補導援助によって,社会的処遇での改善更生を図 る処分)
 ③少年院送致があります。また,重大な罪を犯した場合などは,
 ④検察官に事件が戻され,成人と同じ刑事裁判を受けるケースもあります。

 息子さんが,上記のうちどのような処分を受けることになるかは,罰するためというよりは,どのような処分が息子さんの更生に役立つのかといった観点から決定されます。このため,息子さんが反省を深めるための手助けや,更生するための環境を整えたりすることが大切であり,その際ご両親の協力がとても重要になります。たとえば,なぜ非行行為をしてしまったのか息子さんと一緒に考えたり,被害者の方の気持ちをくみ取りながら示談を進めたり,さらには,息子さんを不良交友関係からいかに離脱させるか等,更生のための環境調整を行うなどの努力をすることが大切です。

 少年審判においては,弁護士等が少年の利益を代弁し,少年の更生をサポートする役割を果たす付添人となって活動することができますので,この点も弁護士に相談してみてください。

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2015年4月 6日 月曜日

屋宮弁護士の活動がNHKのニュースで紹介されました。

屋宮弁護士が取り組んでいる,「司法と福祉の連携」に関する活動が,3月28日のNHKのニュース7の全国枠で報道されました。80歳代の万引きを繰り返している高齢者の方で通常,懲役刑で刑務所に行かなければいけないところを,福祉の専門家(社会福祉士)との連携で罰金刑とし,福祉施設に繋げることが出来たという活動が紹介されました。



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2015年4月 6日 月曜日

離婚しそうなときの生活費はどうすればいいの?

Q 私は20歳ですが,高校一年生の弟がいます。父が生活費を入れてくれないことが原因で,母は弟と私を連れて家を出て,現在父とは別居中です。近々離婚することになりそうですが,母は今後の生活について心配しています。そこで,離婚の手続きや母が父に対してどのような要求ができるのかについて,アドバイスをお願いします。

A まず,お父さんが生活費を入れていないという状況にあるということですが,この場合,あなたのお母さんは,お父さんに生活費を負担してもらうため,家庭裁判所に婚姻費用の分担請求調停を申し立てることができます。 調停はあくまでも話し合いによる解決の場ですが,家裁の調停においては,男女一名ずつの調停委員が双方から話を聞いた上で,意見の調整を図りつつ話し合いを進めてくれるので,事実上,調停委員がお父さんを説得してくれるという効果が期待できます。仮に調停でまとまらなければ審判手続きに移行し,双方の収入額を考慮しつつ適切な婚姻費用の額を裁判所が定めてくれます。調停申立書の書式は家庭裁判所の窓口やインターねと御からも取得することができ,お母さん自身が申し立てを行うこともできます。 次に,離婚についてですが,離婚の方法には,①協議離婚,②調停離婚,③裁判離婚の3つの方法があります。①協議離婚は,当事者間の話し合により離婚する手続きです。協議離婚の場合,養育費や慰謝料等の離婚条件について公正証書を作成しておかないと,約束が守られなかった場合に訴訟等の法的手続きが必要になります。②調停離婚は,家庭裁判所の調停手続きにより離婚する方法です。離婚調停を申し立てる際には,併せて,未成年者である弟の親権者を母とすること,父が母に対し弟の養育費を支払うこと,婚姻期間中にご両親で形成した財産がある場合には財産分与,厚生年金・共済年金に加入している場合には年金分割,さらに,離婚の原因が父にあることから慰謝料についても申し立てをすることができます。③裁判離婚とは,判決により離婚する方法です。ただ,離婚の場合,いきなり離婚訴訟を提起することはできず,まず調停を申し立てることとされています。調停が不成立で終了し,改めて家庭裁判所に離婚訴訟を提起する際にも,調停の場合と同じく,親権者,養育費,財産分与,年金分割,慰謝料についても請求することができます。

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2015年3月20日 金曜日

訪問販売で不要なものを買わされたら?

Q 最近親元を離れて一人暮らしを始めました。突然,知らない会社の販売員が自宅にやってきて,断りきれずに高額な英会話教材を購入してしまいました。冷静になると必要ない教材で,支払いもできないと思います。どうしたらいいでしょうか。

A ご質問の訪問販売の場合,クーリングオフ制度を利用して契約を解約することが出来る場合があります(特定商取引法9条)。クーリングオフ制度とは,一定の期間内であれば,事業者との間で申込みまたは締結した契約を,無条件で解除ができる制度です。ご質問のような訪問販売や電話勧誘での契約は,突然不意をついて勧誘され,その場で冷静な判断ができないことも多いことから,本当に必要な契約かどうかを判断するための期間として8日間,自由に解約することが出来るとされています。ご質問の場合に,すでに業者に代金を一部支払っているのであれば業者に返金を求めることができ,教材を受け取っているのであれば,業者に引き取ってもらうことが出来ます。クーリングオフができる期間は,原則として業者から申込書面または契約書面を受け取った日のいずれか早い方が一日目となりますので,例えば6月1日に契約書面を受け取った場合は,6月8日までに解約の通知をする必要があることになります。また,解約の通知は書面で行う必要があります。はがきでも行うことが出来ますので,はがきに契約日や契約した商品の内容,契約金額等契約の内容を書き,その契約を解約したいという旨を書いて送りましょう。なお,解約通知のために出すはがきは,必ず両面をコピーしておき,さらに「特定記録郵便」または「簡易書留」で送付し,コピーや郵便局での送付の記録は一緒に保管しておくことをおくことをお勧めします。なお,郵便を発送した時点で解約の効力が生じますので,先ほどの例で言えば,6月8日までの消印のある解約の郵便を発送すれば,解約されたことになります。また,クーリングオフができる期間は,業者が書面を渡した日から起算しますので,業者が書面を渡さなかった場合や渡された書面にウソがある場合には,8日間の期間に限られずいつでもクーリングオフをすることが出来ます。その他,クーリングオフを何らかの方法で妨害された場合なども,8日間の期間に限られず解約できる場合があります。そして,クーリングオフの期間を超え使えない場合であっても,その他の事情から契約を取り消しできる可能性がある場合もあります。諦めず,早急に各市区町村に設けられている消費者生活センターや,お近くの法テラス等で,弁護士に相談してみてください。

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2015年3月11日 水曜日

借金の整理はどうするの?

Q 私は,親に内緒で借金してしまい,気づいたら給料で返していくのがきつくなってしまいました。借金を整理する良い方法はないでしょうか?

A 個人の借金を整理する主な方法としては,①任意整理②破産手続き③個人再生手続き,といった方法があります。
 ①任意整理は,弁護士と債権者で任意の和解交渉を行うものです。複雑な手続きを要しないで利用できるのが最大のメリットです。例えば,弁護士が債権者と交渉することにより,数年に亘る分割弁済の和解をし,1カ月の支払いを減らすことが時間や手間を要さずにできます。また,利息制限法の利率を超えて利息を払いすぎているときは,払いすぎた利息(過払金)を回収することができる場合もあります。ただ,債権者の個別の承諾が必要となりますので,和解交渉がうまくいかない場合は,②の破産手続きや③の個人再生手続きを利用するしかありません。
 ②破産手続きは,債権者に財産があればそれを現金に換えて債権者に配当し,最終的に配当がなかった借金についても一定の要件を満たせば支払いの免除が受けられるという制度です。ただし,借金の原因が,ギャンブルや浪費の場合は,支払いが免除されない場合もあります。借金の免除が受けられるのは最大のメリットですが,免除の要件がありますし,持っている財産については生活に必要最小限以外の物は売却される等し,現金に換え,それが債権者に配当されてしまいます。
 ③個人再生手続きは,債務者の収入から弁済可能な金額を算出し,これを原則として3年間(最大5年)に亘り分割弁済を行うという計画を裁判所に提出し,この計画に対して,債権者の過半数が同意する等の一定の要件を満たす場合に残った借金は免除を受けることができるとするものです。住宅ローンについては,通常,返済できなくなったとして競売等されてしまうことが通常ですが,一定の要件を満たせば,住宅を競売等されないようにすることもできます。この個人再生手続きは,他の手続きに比べ手続きや要件が若干複雑です。
 いずれの方法を選択するかは借金額と収入のバランス,借金した理由などについて異なるため,お気軽に相談をしていただければと思います。

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2014年12月 3日 水曜日

法律のひろばに記事が掲載されました。

 法律のひろば(平成26年12月号)に私の書いた記事が掲載されました。東京三弁護士会障害者等刑事問題検討協議会の議長を務め,障害者や高齢者の刑事事件,刑事弁護に取り組んできたこともあり,弁護人の立場から見た障害者等の裁判段階における問題点について記事を書かせていただきました。これからも障害者支援のために尽力して参りたいと思います。http://shop.gyosei.jp/index.php?main_page=product_info&cPath=40_4040_404071001&products_id=8690&previouslink=3

弁護士 屋宮 昇太
 

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2014年8月 5日 火曜日

東京弁護士会の機関誌に記事が掲載されました

東京弁護士会では,リブラという機関紙が毎月発行されています。今月の特集は,「知的障害者・高齢者等の刑事弁護と社会復帰支援」がテーマです。私が,巻頭の記事を書き,座談会の司会も務めております。東京三弁護士会のこの動きは,まだまだ始まったばかりですが,しっかりと軌道に乗るように引き続き頑張って参りたいと思います。
なお,記事自体は,下記東京弁護士会のHPでご覧になれます。
http://www.toben.or.jp/message/libra/

弁護士 屋宮昇太

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2014年2月11日 火曜日

裁判員裁判とプレゼンテーション

 これまで裁判員裁判を5件ほど担当しました(それ以外にも裁判員裁判の控訴審も担当しました)。他の弁護士に比べれば多くの回数経験をさせていただいていると思います。
 昨年の12月に担当した裁判員裁判で私が冒頭陳述をした後,同じ法廷で傍聴していた修習生たちの会話から「プレゼンテーション技術って大切だね」という声が聞こえてきました。特にこれまで冒頭陳述で何を伝えるのか迷いぬいていた私には意外な言葉でした。
 実は,裁判員裁判が始まったときには,自己アピールの苦手な僕には,もう重大事件は出来ないだろうなと思っていました。弁護士会の法廷弁護技術研修も,何か芝居じみた裁判になりそうで好きではありませんでした(もちろん,それは私が勝手にそう思っていただけのことですが)。
 実際に,裁判員裁判を担当するようになった後も,どう伝えるべきか迷い「プレゼンテーション」などということについては一生苦手なままで,とにかく自分は内容で勝負するしかないと思ってこれまでやってきました。 
 しかし,回数を重ね,事件毎に裁判員にどう伝える事がわかりやすいか,ということを意識し,あまり好きでもない法廷弁護技術研修も受け,悩んで実践を続けるうちに,修習生からこのような声が上がるようになりました。
 私に「プレゼンテーション」などという言葉は,今でも似合わないような気がしますが,一生懸命伝えようとした結果として「プレゼンテーション技術」があると見られるような面が出てきたことは,裁判に限らず,自分の人としての殻を破ったような感じもして,一人喜んでいます。これからも内容は当然のこと,如何に伝えるかという技術についても貪欲に学んでいきたいと思います。
弁護士 屋宮 昇太

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2014年2月11日 火曜日

高齢者・障害者の虐待対応の集中研修

 2月8日,大雪の中,東京三弁護士会の高齢者・障害者の虐待対応のための集中研修に参加してきました。高齢者・障害者の虐待事案のエキスパートを要請するということでした,「エキスパート」という言葉の響きに惹かれたところもなきにしもあらず(^^)弁護士会としては,各自治体の中の福祉のケース会議等で弁護士が参加することを勧めているとのことでした。
 虐待ではないかと疑われる相談事案が自治体に持ちかけられたときに,どのような対応をすべきか,また,そのような虐待の相談を事務所に相談を持ちかけられたときにどのように考えるべきか。一般的な講義から具体的な事例検討を小グループに分かれて検討するなど午後1時から午後5時過ぎまでみっちり研修は行われました。
 虐待が行われているかを如何に見極め,虐待を受けている本人の保護はもちろんのこと,これまで本人の養護者として頑張ってきたが虐待をしてしまう方をもどのように保護するかということまで様々考えなければいけないことがあることを改めて実感しました。
 昨年度から高齢者・障害者の刑事問題について弁護士会で関わるようになり,福祉の世界の勉強をさらに深めているところです。弁護士が何をできるのか日々探求していきたいと思います。
弁護士 屋宮昇太

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2013年9月17日 火曜日

日弁連刑事弁護センターの幹事になりました

 本日から日弁連の刑事弁護センターの幹事になりました。幹事というのは,会議での議決権は持たないのですが,それ以外は,委員と同じ立場で刑事弁護センターを運営していくという立場です。今年から私が,東京弁護士会で障がい者の刑事問題に関して責任者になっていることから,日弁連でもこの問題に関するプロジェクトチームが立ち上がるということで,このメンバーになることになりました。東京だけでなく,全国の動きも把握し,協議していくことになりました。
 各地の弁護士と様々交流を深めるなかで,さらなる新たな価値観を吸収し,弁護士としてさらに成長していきたいと思います。
弁護士 屋宮昇太

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2013年9月 8日 日曜日

障害者の刑事関係の問題

 法務省「矯正統計年報(2010年)」では,刑務所の受刑者の26.9パーセント(4分の1以上)が,IQ69以下であり,知的障害者(疑い含む)であり,出所しても7割が,再犯を犯しています。これは,障害がある故に,また,身寄りがない故に,万引き等を繰り返さなければならない障害者が多くいることを意味しています。障害という個性がある故に,人間として,「健康で文化的で最低限度の生活を営む権利」(憲法25条)を奪われている,そういえるのではないでしょうか。
 現在,司法と福祉が連携を深め,この問題を解決していこうという動きが全国的に加速しています。しかし,この東京でどのような取り組みがなされるかが,全国の動きに大きく影響することもまた事実です。私は今年の三月からこの問題に東京弁護士会の責任者として取り組むようになりました。その後,東京に三つある弁護士会で協力して取り組むことになりました。
 犯罪は犯罪です。しかし,犯罪を責めるだけではなく,どうすれば,その犯罪を防止できたのか,今後,同じ犯罪が繰り返されないためにはどうしたらよいのかを真剣に考えなければ,人間として無責任ではないか。私は,そんな思いでこれまで刑事弁護を行ってきました。その私の思いに響く取り組みが,この取り組みでした。
 これから,関係各所と協議を進めていきと考えています。是非,よりよい制度を作っていきたいです。
弁護士 屋宮昇太

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2013年8月28日 水曜日

法廷弁護技術研修に参加しました。

 この8月12日から14日,日弁連主催の法廷弁護技術研修に参加してきました。全国からより高い刑事弁護技術を求める弁護士が集い,3日がかりの「ここまでやるか」的研修でした。このような研修は3年ぶりということで非常に貴重な経験ができました。
 刑事事件の冒頭陳述,主尋問,反対尋問,最終弁論,様々な技術を学んできました。実際に,実演をして,有名な高野隆先生や後藤貞人先生などなどから直接,自身の法廷弁護技術の批評を受けるとともに,同期や後輩弁護士からも批評を受け,大変過酷でもありましたが,大変に刺激になりました。
 また実際の法廷で刑事弁護活動を行うのが楽しみになってきました。こうやって,自分をしごいて,本番で依頼者のために全力を尽くすことができればこれほど幸せなことはありません。もっともっと力をつけていきたいものです。
屋宮 昇太

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2013年2月22日 金曜日

裁判以外の医療事件の紛争解決

 本日,東京三弁護士会医療関係事件検討協議会主催のシンポジウム「医療紛争を解決するための諸制度について」に参加してきました。医療事件の裁判は,特に患者側で臨むと,病院の法的なミスの証明が難しいのが実情です。そういう中で,医療の紛争を解決するためには,裁判以外の手続きを用いることも検討しなければなりません。
 今日の研修では,裁判以外の手続きとして,「診療行為に関連した死亡の調査分析モデル事業」「医療副作用被害救済制度」「産科医療補償制度」「医療ADR」等の紹介がありました。

 「診療行為に関連した死亡の調査分析モデル事業」は,解剖を行ったうえで,医療関係者や法律家が調査をして,病院が死因の究明と臨床経過の医学的評価,再発防止への提言を行うものです。ただし,これ自体は医師の法的な責任については言及するものではありません。

 「医療副作用被害救済制度」は,独立行政法人医薬品医療機器総合機構が運営しており医薬品の副作用による健康被害の救済を行うものです。医薬品が関係する事故のときには必ず検討しなければなりません。
 

 「産科医療補償制度」は,公益財団法人日本医療機能評価機構が運営しており,分娩に関連して発症した重度脳性麻痺児に対する経済的補償(一時金と分割金)をするとともに原因分析を行い,再発防止に役立つ情報を提供すること等を目的としています。

 これらの制度を用いたからといって,それ以上に病院の責任を問えなくなるものではないので,これらの制度は最大限に活用しなければなりません。

 「医療ADR」は,弁護士会が運営しているもので,患者側代理人の経験の豊富な弁護士と医師側代理人の経験の豊富な弁護士が立ち会い,話し合いによる解決を目指す制度です。

 
 
 裁判という手段をとる場合,医師に対する損害賠償請求という形を取らざるをえませんので,原因究明や再発防止ということに結びつきにくい側面があります。上記の手段も駆使して,医療に関する紛争が,解決に向かうよう努力して参りたいと思います。

弁護士 屋宮 昇太

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2013年2月18日 月曜日

裁判員裁判が終わりました。

 2月冒頭に裁判員裁判が終わりました。
 1月末は,裁判員裁判が連日開廷され,最終弁論が終わった段階では,燃え尽き症候群のように放心状態になりました。裁判員裁判は,殺人等の重大な事件についてのみ行われるもので,強い緊張感に包まれる法廷の雰囲気に弁護人としても最大限のパワーで臨まなければ飲み込まれてしまいそうです。特に,一生に一度しか経験されないであろう裁判員の方々の裁判に臨む姿勢は,法廷に一層強い緊張感を与えます。
 裁判員裁判が終わって,しばらくは被疑者,被告人のために最善の弁護活動が出来ただろうかと自問自答する毎日でした。このような自問自答を繰り返して,反省すべき点は反省して,より頼れる弁護人に成長していきたいと思います。
弁護士 屋宮 昇太

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2013年1月21日 月曜日

ご挨拶

皆様,はじめまして。
   このたび,光伸法律事務所に入所いたしました成松昌浩と申します。
 私は,大分県出身の25歳,独身。大分の県民性でもある実直な性格で,几帳面,負けず嫌いなところもあります。
 高校時代に「人の役に立つ仕事に携わりたい」との思いから弁護士を志し,約10年の時を経て,昨年12月20日,念願叶い弁護士となることができました。
  当事務所に入所してまだ3週間ほどですが,事務所一同が「依頼者のため」との思いで日々熱心に仕事をされているのを身近で感じ,私も事務所の一員として,日々研鑽を重ね,依頼者の方々に安心していただける弁護士となって参りたいと改めて決意しております。
 弁護士1年目の新人ではございますが,「依頼者のため」との思いを胸に日々精進して参りますので,今後ともよろしくお願いいたします。
成松昌浩

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2013年1月11日 金曜日

2013年になりました。

 年が明けました。1月から刑事事件の尋問3つ,民事事件の尋問1つと大きな仕事でスタートです。法廷での証人尋問があると,こちらの証人や本人の尋問の準備,相手からこちらの証人や本人に対する反対尋問の準備,相手の証人に対する反対尋問の準備等々やることがかなりの量になります。弁護士にとっては,大きな労力を要する仕事の一つです。大変ではありますが,法廷での尋問の攻防は,弁護士たる醍醐味を感じる瞬間でもあります。
 これまでも何回も尋問の経験をしてきましたが,これからも技術を磨いてまいりたいと思います。
 弁護士 屋宮昇太

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2012年12月28日 金曜日

入国管理局への届け出

 入国管理局(入管)への在留カードの有効期間更新申請等の各種届出・申請は,本人だけでなく,弁護士のうち弁護士会を通じて地方入国管理局長に届け出た者が,代理して書類提出等の手続を行うことができます。逆に,弁護士でもこの届け出を行っていないと入管の手続きの代理を行うことはできません。私は,先日,この届け出をしてきました。
 私が入管届出を行ったのは,外国の方の刑事事件を担当するようになったことがきっかけです。どんなに頑張って刑事事件で良い結果を勝ち取ったとしても,その後,依頼者が外国の方である場合は,在留資格等の入管の問題に直面することとなります。 そのときに,この届け出を行っていないと入管の手続きで依頼者に尽力できないということになってしまいます。そのため,いざというときに依頼者の力になれるよう入管届出を行ったのです。
 当事務所では,入国管理局に対する手続きの代行も積極的に行いますので,在留資格取得許可申請,在留資格変更許可申請,資格外活動許可申請,再入国許可申請,仮放免申請,等の手続きについてお困りの方はご相談ください。
弁護士 石井城正

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2012年12月17日 月曜日

東京地裁刑事部との懇談会に参加

 先日,東京地裁刑事部裁判官との懇談会に参加しました。いつも法廷で対峙する裁判官の方々と事件を離れて話をするのは不思議な感じでした。ちなみに,私が,弁護をした法廷の裁判官も二名いらっしゃいました。
 しかし、裁判員裁判という裁判所にも弁護士にも未知数の制度を運用することとなった今日,単なる裁く側と裁かれる側ではなく、同じ刑事司法を担う法曹としての自覚と責任感をより強く持たなければいけないと実感しました。
 個別の事件も刑事弁護委員会の活動も着実に頑張りたいと思います。
 屋宮 昇太

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2012年12月 1日 土曜日

TT法(刑事弁護におけるケース・セオリーの構築方法)研修

 研修シリーズです。今日は,TT法(刑事弁護におけるケース・セオリーの構築方法)という研修を受けてきました。刑事弁護で有名な高野隆先生の研修です。裁判員裁判が始まる前からペーパレス弁論を実践している先生で,今回の研修もペーパレスでした。
 研修の内容は,裁判員裁判においては,これまで裁判官裁判では間接事実の積み重ねで事実認定をしてきたが,これからは,裁判員に弁護人の勝訴すべき理由(ケース・セオリー)をいかに示せるかが重要であり,そのためには,川喜多二郎氏(東京工業大学名誉教授)が考案したKJ法を参考とした思考整理法(=TT法)が有効だというものでした。TT法というのは,高野隆の頭文字をとったそうです。これは,ふせんに被告人に有利な事実と不利な事実とその理由を挙げられるだけ挙げ,これをホワイトボードに張り付けて,グループ分けし,整理をして,ストーリーを組み立てるという手法でした。
 斬新な発想で,どこまで実践できるのか,自信がないのですが,間接事実による事実認定のみに頼るだけではない主張をしなければならないというメッセージには大いに啓発を受けました。伝統のみに縛られず,新しい発想も意欲的に取り入れて,新鮮な弁護活動を心がけていきたいものです。
 屋宮 昇太

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2012年11月21日 水曜日

医療問題弁護団基礎研修会に参加

  研修会シリーズですが,医療問題弁護団の基礎研修会にも参加いたしました。今回は,訴訟提起(訴状)に関する基礎研修です。私も,この10年の間に複数の医療過誤事件を担当してきましたが,昨年から,医療弁護団に参加いたしましたので,新規参加の弁護士としての義務研修として参加してきました。
  医療事件を多数経験された他の弁護士の方の成功例等を伺い,新しい発見もありました。新たに吸収すべきは吸収し,よりよい弁護活動を行っていきたいものです。私の中で,あいまいであった知識の部分も判例や文献を引用して講義していただき整理ができ,本当にためになる講義でした。
 実務の中でもみくちゃになりながら,依頼者のために徹底的に戦い経験を積み,その合間にこのような研修会で自分の経験を確固として知識として固めていく作業をすることで,弁護士としての自信が深まる感じがします。これからも,より多くの依頼者のための力になれるよう成長してきたいものです。
 屋宮 昇太

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2012年11月20日 火曜日

メンタルヘルスの問題と企業側の対応

  弁護士も10年目を迎え,これまでの経験を全体的に整理し,さらなる10年へのスタートをしたいと思い,各種研修会に積極的に参加するように心がけています。
  今回は,メンタルヘルスの問題と企業側の対応という研修会に参加してきました。うつ病や人格障害としったメンタルヘルスに関する問題が企業に起こった時にどう対応すべきか,そういった問題がおこることを予防するために企業はどのような対応をしておくべきかといったことに関する講義です。
  たとえば,メンタルヘルスに問題のある従業員がいる場合に,「会社指定の医師に診断をすること」を義務付ける規定を整備しておかなければ,従業員は医師選択の自由ということで,会社は従業員が会社指定の医師に診断を受けるように指示することが難しくなってしまうといったようなことです。
  実務を重ねるに応じて,このような講義を受けるとこれまでの知識・経験の地盤を固め,新たな知識を身につけることができ,本当に有益だと実感いたしました。
  屋宮 昇太

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2012年11月12日 月曜日

損害額は細かい積み重ねが大事です。

 ここ数年で,交通事故による高次脳機能障害の事案を何件か受任しました。高次脳機能障害の損害については,きめの細かい立証がとても重要です。
 寝たきりになるなどして,後遺症1級ともなれば,将来の介護費用の請求が大きな問題となります。
 また,自宅で介護するとなれば,引っ越しも考えなければならず,自宅購入の費用なども問題となります。 
 そのほか,本人の普段の生活状況や介護する方の状況から,必要な費用を細かく聴取し,今後,場合によっては数十年にわたる期間,どのような生活になっていくのかを考慮して,必要となる介護用品を選定し一覧表にいたします。この一覧表には,品名,金額(あるいは単価),耐用年数(あるいは年間の金額),これらについての計算式,裏付けとなる証拠の番号等々を記載します。これは,大変に細かい作業で大変な作業量を伴うため,これまでの損害賠償請求では見過ごされることもあったのでしょうか,近時,このような請求が増えつつあるようです。
 ある事件では,耐用年数のある介護用器具だけでも40品目以上(例えば,介護用の車両,屋外用と室内用の車椅子,特殊テーブル,介護用ベッド,吸引器等々),介護用消耗品も30品目以上(例えば,オムツ,ガーゼ,プラスティックシリンジ,消毒剤,洗浄剤,吸引チューブ等々)になりました。
 この事件でも,このような作業をして,合計額を割り出すと,介護用品だけでも数千万円の損害額になりました。事実に基づき積み上げると,保険会社も何も言えないものです。
 このような損害額の積み重ねのためには,介護の現場をよく知っておくことが大切です。
 当事務所では,このような事件を複数経験しておりますし,細かい作業の労を厭わず依頼者のもっとも利益になるように最善の努力をしております。
  築地 伸之

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2012年10月25日 木曜日

医学概論研修に参加しました

 昨日,医療問題弁護団で,医師による医学概論の研修会を受講してきました。
 診察の入り口の医師の心構え,ターミナルケアの考え方,医療ガイドラインの医師の捉え方等々大変に参考になるお話でした。
 医療過誤事件を扱っていても,最初の相談で問題意識が持てなければ,そのまま過ぎ去ってしまいます。このように継続して医療に関する知識も身につける努力をすることでより鋭い問題意識を持つことができるようになり,依頼者の方々に有益なサービスをより提供できることと思いますので,継続した努力をしていきます。
 屋宮昇太

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2012年10月25日 木曜日

パワハラ研修会に参加

  先日,弁護士会のパワハラの研修会に参加してきました。企業にとっては,パワハラと部下への指導との境目が難しく,困難な対応を迫られていることがよくわかりました。特に,指導のためという名目であっても,部下に仕事が出来ないから辞めてもらうというような発言をするのは極めて危険な発言のようです。その他にも,さらに多くのパワハラ事例を学ぶことができました。
  当事務所でも,パワハラ事案をはじめ多くの労働事件(労働問題)を取り扱っておりますが,改めて体系的に理解をすることができ,大変に有意義でした。これからも様々な研修会に積極的に参加してまいりたいと思います。
 屋宮昇太

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2012年10月13日 土曜日

接見妨害国家賠償訴訟提起

 東京拘置所で接見妨害が行われたということで,弁護団の一員として,昨日(12日),国家賠償訴訟を提起いたしました。東京弁護士会の弁護士が,被告人と面会中に,被告人の心身に不調が見られたことからその状況を記録しようと写真撮影を行い,引き続き録画等を行おうとしたところ,被告人が接見室内から連れ出され,接見を中断させられたというものです。 接見を行い目の前で被疑者・被告人の心身の不調を見ながら,その場で直ちに写真撮影等できなければ,時期を逸してしまい,有効な弁護活動を行うことができません。写真撮影等を行ったとしても,拘置所の秩序が維持できなくなるような事態は想定できないにも拘わらず,有効な弁護活動が行えなくなるようなことはあってはならないことだと思います。国の施設運用そのものを変えようとするこの裁判には大きな意義がありますので,精一杯頑張りたいと思います。 屋宮 昇太

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2012年9月 5日 水曜日

被疑者・被告人と弁護人との接見交通権

  刑事訴訟法39条は,身体の拘束を受けている被告人又は被疑者は、弁護人又は弁護人を選任することができる者の依頼により弁護人となろうとする者と立会人なくして接見し、又は書類若しくは物の授受をすることができる旨定めています。これを被疑者・被告人の接見交通権といいます。
  これにより,弁護人は,被疑者と警察官等の立ち会いなく,自由に会話することができ,裁判に向けた打ち合わせ等ができ,自らの権利を守ることができます(これに対し,弁護士でない一般の方が面会する場合は,警察官等が接見に立ち会い,接見時間も限られています)。 
  しかし,この接見は,被疑者・被告人が,弁護を受ける権利の保障のために定められたものであるにもかかわらず,警察官,検察官や拘置所が,理由をつけてはこれを制限しようとします。それは,正当な理由のある場合もありますが,正当な理由のない接見妨害に対しては断固として戦わなければなりません。
 私も,被疑者・被告人の接見交通権を疎かにされないよう戦ってきましたし,これからも戦っていきたいと思っています。 
 屋宮 昇太

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2012年8月24日 金曜日

事務所移転して1カ月

 事務所移転から1カ月が経ちました。前の麹町の事務所は,いわゆるビジネス街にありましたが,今の事務所は新宿御苑が近くどことなく落ち着く雰囲気があります。事務所移転で今の場所を選んだのは,依頼者の方々の相談内容は,色々な人間模様があり,悩みや不安の尽きないものが多いため,事務所(及びその周囲)の雰囲気からも皆様に少しでも落着きと安心を感じて頂きたいとの思いもございました。
 しかしながら,言うまでもなく依頼者の方々に,落着きと安心を感じて頂くのは,私たちの提供する法的サービスの充実をしていくことが中心ですので,事務所移転を契機により一層精進して参りたいと思います。
 屋宮昇太

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2012年7月23日 月曜日

事務所移転のご挨拶

 当事務所は,これまで10年間にわたり麹町にて業務を行って参りましたが,今後の一層の飛躍を期すべく,平成24年7月より,新宿区大京町へ事務所を移転することになりました。これを機に事務所一同,新たな決意で,皆様に,迅速かつ適切なリーガルサービスをご提供できますよう精進する所存ですので,今後とも,よろしくお願いいたします。
 事務所一同

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2012年7月 3日 火曜日

医療問題弁護団総会に参加して

 6月30日に医療問題弁護団の総会に参加してきました。この総会の日も,正常な妊娠,分娩の医学的知識の講義があり,大いに勉強させていただきました。最終的には医学的知識は医師に頼らざるを得ない部分もありますが,日ごろから医学の基礎知識を身に着け,医療過誤の問題についても,少しでも依頼者の方々に頼られる実力をつけていきたいと思います。
 屋宮 昇太

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2012年5月23日 水曜日

医療問題弁護団

 これまで医療過誤の事件に取り組んで参りましたが,これまでの経験だけでなく,さらに広く社会に貢献できるように,また,さらなる研鑽のために,医療問題弁護団に加入いたしました。他の事務所のベテランの弁護士の方と事件に関する打ち合わせをさせていただきましたが,その経験の豊富さに感銘を受け,さらに依頼者に良質な法的サービスを提供するために自分自身も努力しなければならないと強く感じました。また,弁護団会議にも参加し,その会議での議論の内容からも多くのことを学んでいます。
 弁護団の活動と自身の受任事件を通して,一人でも多くの方々の問題解決に貢献できるよう努力してまいります。
 屋宮昇太

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2012年5月 9日 水曜日

離婚親子の面接交渉支援

 東京都が,全国初,離婚親子の面会支援を始めました。
 全国の年間離婚件数は近似,減少傾向にあるようですが、面接交渉に関する家裁への調停申し立ては増加傾向にあるようです。また,離婚後の子供の面会の取り決めをしていないまま離婚する夫婦は多いとのことです。
 このようなことから,新たに未成年の子がいる場合,離婚届に面会や養育費の分担について取り決めをしているかを確認するチェック欄が設けられました。このような民法改正を受けて東京都は、相談員が子供と離婚後の父母と面談し、面会頻度などの条件を調整したうえで、面会場所や日時を決めるようです。
 子供との面会は望むが,離婚した相手と会いたくないという場合は、相談員が子供を連れて行ってくれるということもしてくれるそうです。対象は中学生以下の子供がいる父母で、面会の合意ができていることなどが条件とのことです。
 屋宮昇太

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2012年4月30日 月曜日

法律相談初回無料化と刑事事件24時間対応のお知らせ

 今般,当事務所では,法律相談を初回無料に,刑事事件に関しては24時間対応を行うようになりました。皆様にご利用していただきやすい事務所として,より一層精進してまいりますので,これからもよろしくお願いいたします。
 屋宮昇太

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2012年4月30日 月曜日

国会図書館(文献調査)

 当事務所では,建築紛争,医療過誤,税務訴訟,特許事件等いわゆる専門分野といわれる事件も多数取り扱ってきました。それぞれ法令・判例調査を行うことはもちろんのことですが,それぞれの専門分野について専門家の意見を仰ぎつつも,自分たちでも基本的知識から専門的知識にわたるまで出来る限り,専門分野に関する文献を収集し,研究するようにしております。たとえば,医療事件では,各大学病院の図書館を利用したり,行政関係の事件を扱うときは各種官庁に直接,問い合わせたりします。
 そのような中で,最も頻繁に利用するのが国会図書館です。国会図書館は,その名のとおり,国会に所属する図書館ですが,18歳以上であれば誰でも利用することができます。しかも,本,雑誌,新聞等は,法律で必ず1部は国会図書館に納めるように規定してありますので,日本全国の文献がここに集結することとなります。しかし,ここに納められている文献のほとんどは閉架式となっており,窓口に閲覧申請を出して,20分くらい待たなければなりませんし,コピーを取るにもかなりの時間を待たされます。したがって,ここでしっかりした調査を行おうと思うと,半日から丸一日要することを覚悟しなくてはなりません。ここまで時間はかかりますが,やはり調べると毎回,こんな文献もあったのか,あんな文献もあったのかと毎回驚く有用な情報を得られます。
 文献調査は大変ですが,同時に知的好奇心をくすぐられる作業でもあり,なかなか心地よいものです。それが依頼者の利益に繋がるのですから,これほどの喜びはありません。
 屋宮昇太

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2012年4月17日 火曜日

弁護士によるパスポート認証業務

 当事務所では,海外で法人を設立する場合等に必要なパスポート認証も行うこともあります。認証の際には,パスポートの名義人のご本人に事務所にお越し頂き,パスポート認証の必要な事情をお伺いした上,パスポートを確認,コピー,スキャニングさせていただきます。その上で,A4の用紙にパスポートをスキャンして,取り込み,これにコピーが真正なものでであるとの認証文言を付して,自署署名をさせていただいております。認証は,行政書士等も行っているようですが,弁護士の認証でないとならない場合もあるようです。
 認証の目的,方法,様式等によっては応じかねる場合もございますが,初回相談は無料でさせていただいておりますので,気軽にご相談ください。 
 屋宮昇太

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2012年4月13日 金曜日

刑事弁護委員会

 本日,東京弁護士会の刑事弁護委員会の副委員長に就任しました。この東京弁護士会刑事弁護委員会は何かというと,弁護士は必ず各地方に存在する弁護士会(通常,各都道府県に1会ですが,北海道や東京は1都道に複数会があります)に所属しなくてはなりません。さらに,その上部団体として全国の弁護士会を統括する日本弁護士連合会があります。
 これらの弁護士会には,それぞれ人権擁護委員会とか,綱紀委員会などの委員会があり,東京弁護士会での刑事弁護委員会は,東京弁護士会内での刑事弁護に関する問題を議論したり,提言したり,裁判所・検察庁と必要事項について協議したりしています。
 私は,数年前も副委員長を務めていましたが,今般,再度副委員長に就任させていただきました。私には荷が重いかもしれませんが,就任した以上は精一杯頑張ろうと思います。
 屋宮昇太

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2012年4月12日 木曜日

死亡した方の個人情報開示請求

 近年,行政や企業の保管する個人情報開示,情報公開が当たり前のこととして定着してきました。一昔前は,なんだかんだ理由をつけて,学校や病院が情報を開示しないことも多かったのですが,時代の流れを感じます。そのような中で,行政の保管する死亡した個人の情報を遺族が開示請求するということも生じてきました。行政は,個人情報は,生きている個人が情報をコントロールする権利が基礎にあるという考え方から,遺族からの個人情報は開示に応じないようという対応をするのが原則であるかのように運用されています。
 しかし,相続は故人の一切の財産を引き継ぐことから,財産上の権利を行使する上では,故人の情報は必要不可欠な場合がほとんどで,開示されるのが原則であるはずです。
 当事務所では,損害賠償請求,保険金請求など故人の個人情報が必要な場合,積極的に個人情報開示請求や情報公開請求を行使して,粘り強く行政側と交渉を行い,故人の個人情報の開示を実現しております。その情報を基に交渉,訴訟を有利に進めております。特に,ある県では,故人の個人情報を開示した初めての事例のときもありました。 
 屋宮昇太

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2012年4月 6日 金曜日

刑事事件の最終弁論

 刑事事件の第1審の裁判で,証人尋問等全ての証拠調べが終わった後に,検察官は論告,弁護人は弁論といって双方の最終的な意見を述べる手続きがあります。検察官は,被告人は犯罪をした悪い人だから懲役何年を求めるという意見を述べます。これに対し,弁護側は,被告人は無罪であるとか,犯罪をしたとしても良い面もあるから寛大な処分をしてほしいという意見を述べます。刑事弁護のいわば一番の見せ場です。
 裁判員裁判以外では,弁論はほとんどの場合,弁論要旨という書面を提出します。要旨といっても,口頭で述べる内容よりも弁論要旨の方に詳細なことが書かれてあることがほとんどです。弁護人によっては,箇条書きだけの弁論要旨を提出する方もいますが,当事務所では箇条書きではなく犯行に至る経過等をなるべく詳細に主張するように心がけております。どのようなやり方が望ましいかはわかりませんが,弁論は弁護側の最終の意見を述べる場面なので,被告人の意見が最大限裁判官に伝わるような工夫をするよう心がけております。裁判員裁判以外の裁判では法廷終了後,裁判官が裁判官室で双方の書面の意見を見つつ判決を書くことになるからです。
 逆に,裁判員裁判の弁論では,口頭が中心で,書面はメモ程度のものしか出しません。裁判員が法廷でのやり取りの直後に議論をするため,書面を読む時間がなく,法廷で弁護人の主張を正確に理解してもらうには,メモを見つつ,弁護人の話をその場で聞いて理解してもらう必要があるからです。
 いずれにしても弁論も,その事件の審理に応じて最も裁判官及び裁判員が理解をしてもらいやすいように工夫をするよう心がけています。
 屋宮昇太

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2012年3月31日 土曜日

刑事弁護マニュアル発刊

 私が監修者・執筆者として関与した東京弁護士会法友全期会刑事弁護研究会編「全訂刑事弁護マニュアル」が株式会社ぎょうせいから3月30日,発刊されました。
 法友全期会の刑事弁護マニュアルは,近時出版されている刑事弁護のマニュアル本の中でも,この類の書籍の少なかった二十数年前から多くの読者に読まれている定評のあるもので,今回改訂に中心的な立場で関わらせていただいたのは大変な光栄なことでした。
 しかし,法友全期会という弁護士会の中の若手の集まりで作成しましたので,未熟な内容も含まれているかもしれません。ただし,現状の最低限の内容は押さえられるかなとは思っています。私個人としては,新たに出版に監修者・執筆者として関与させていただいて,最近の刑事手続きの流れや判例を勉強することができ大変に良かったと思います。これからも最先端の刑事弁護を提供できるよう研鑽を重ねて参りたいと思います。
 屋宮昇太

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2012年3月25日 日曜日

接見等禁止の過酷さ

 犯罪したことが疑われ勾留をされた際に,合わせて接見等禁止の決定がなされることがあります。接見等禁止の決定とは,勾留期間中弁護人以外の人と面会ができなくする決定のことを言います。接見等禁止処分は,交流されても尚罪証隠滅の可能性が高い場合になされることとなっています。
 この決定がなされると妻や子などの親族とすら一切面会できなくなります。以前もこのブログで書きましたが,勾留期間中はただでさえ,心理的に不安定な状況におかれます。これがさらに接見等禁止決定がなされ弁護人以外と面会できないとなると,この不安はさらに度を増すこととなります。
 したがって,検察官が,接見等禁止決定を裁判所に請求することを被疑者に告げることは被疑者にとっては非常な脅威となります。検察官が,罪証隠滅の防止のためでなく,これを利用して取調べを有利に進めようとしていることはないと思いますが,被疑者の話を聞いていると,そのように感じてしまうこともあります。
 いずれにせよ,接見等禁止がなされると被疑者の精神的安定を保つために弁護人がさらなる労力をつぎ込んでいかなくてはなりません。弁護人接見を頻繁に行い,親族等との犯罪事実以外の連絡を取ったり,メッセージを伝えたりして,被疑者を励まし続けていく必要があります。また,並行して接見等禁止決定の全面解除を裁判所に求めたり,親族のみとの接見は認めるように一部解除を裁判所に求めたりします。
 当事務所では,このように接見等禁止が付された事件でも最大限の努力を行っており,頻繁に接見を行い,検察官と粘り強く交渉を行う等した後,接見禁止の解除申請を行い,接見等禁止の解除を実現する等しております。
 屋宮昇太

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2012年3月22日 木曜日

保釈について

 よく報道で保釈という言葉が出てきます。保釈というのは,一定の犯罪を犯していると疑われ起訴された後に,保釈保証金を裁判所に預けて,一旦釈放されるという制度です。保釈金を預けておきながら,裁判に出頭しなかったりすると,これが没収される可能性があります。これは,起訴された後にしか適用がなく,起訴される前の逮捕・勾留期間は保釈制度は利用できません。
 どういうときに保釈が認められるかというと,平たく言えば,保釈保証金を裁判所に預けることで,逃亡の可能性や罪証隠滅の可能性が一定程度にまで下がるときです。一般的には,保釈保証金の金額が高ければ高いほど,逃亡の可能性や罪証隠滅の可能性が低くなると考えられます。もちろん,金額が積まれれば,必ず釈放されるというものでもありません。
 保釈保証金の金額は,一概にはいえませんが,窃盗とか覚せい剤といった犯罪の中で軽い程度のものでも150万円は,必要とされることが多いようです。今日では,一定の手数料を払うと保釈保証金を用立ててくれる業者も出てきており,さらに,いずれは弁護士会で保釈保証金に関する制度を作ろうとしているところです。私も,保釈保証金を用立ててくれる業者を利用して保釈決定を得たこともあります。
 近時は,一定程度の重大犯罪でも保釈決定が出されることもあり,私も裁判員裁判対象事件でも保釈決定を得た経験もあります。何事も無理だと決め付けない活動が重要だと思い知らされました。
屋宮昇太

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2012年3月17日 土曜日

刑事弁護(刑事事件)における示談

 刑事弁護(刑事事件)で示談というと,あまり良い印象を持っている方は少ないような気がしています。犯罪をした人が,お金を払って,一応の反省の情を示し,刑を軽くしてもらおうとしているだけでなはいかと。。。
 犯罪は一度起こってしまうと,全く元の状態に戻るということはありえません。軽微な窃盗であったとしても,被害者側の心に傷を与えてしまうことは事実であって,どんなにお金を払って,謝罪をしても一度生じた心の傷が消えてなくなるということはないと思っています(もちろん,真にその人が被害者であればということですが)。財産犯でない性犯罪等であればなおさらです。
 では,示談はやはり犯罪をした人が刑を軽くするためだけにあるのでしょうか?
 少なくとも私は,そのためだけの示談であってはならないと思っています。特に加害者が逮捕されているような場合,加害者から被害者に謝罪の意思を伝えられるのは弁護士である場合がほぼ全てです。
 弁護士が,被害者に謝罪の意思を示し,被害者の心情を受け取る。そして,それを加害者に伝えるというコミュニケーションの中で,被害者の心の傷が少しでも癒えるように努力し,加害者側は自分の人生の狂いを修正できるように努力する。
 その結果として,双方の心が少しでも良い方向に動き,その結果として示談が成立するという努力をすることが大事だと思っています。狂ってしまった何かが少しでも正常な状態に近づくようにしたい,こういう思いで,私は弁護活動を行っています。いずれにせよ,示談については,私の意見に賛同しない方もいるかもしれず,軽々には語りつくせないものであると思います。
屋宮昇太

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2012年3月16日 金曜日

情状弁護

 刑事事件で被告人が犯罪をしていることを認めているときには,専ら刑の重さがどの程度かが問題となります。このとき被告人の刑の重さに関する弁護活動を行うことを情状弁護といいます。
 特に懲役3年までだと執行猶予となる可能性があり,この執行猶予となるかどうかが大きな争点となることが多いです。執行猶予とは,懲役を言い渡されても一定期間禁固刑以上の罪で罰せられなければ刑務所に行かなくても済むという制度です。たとえば,懲役3年執行猶予5年の判決であれば,5年間禁固刑以上の罪で罰せられなければ,3年の懲役は刑の言い渡しの効力を失い刑務所にいかなくても済むこととなるので,執行猶予が付くかどうかは被告人のその後の人生に大きな影響を与えます。
 情状弁護で主張することは,たとえば窃盗では,盗んだ動機,被害金額の大小,示談の成否,被告人の反省などある程度,パターン化されています。
 しかし,私は,このようなパターン化された弁護活動だけではなく,なぜこのような犯罪をしてしまったのか,今後どのようにして生活をして再度の犯罪をしないようにするかを目の前の依頼者と徹底して語り合うようにし,時には依頼者と議論を交わします。その上で,その人の善悪両面を合わせもつ,人間そのものの姿を法廷では裁判官に理解してもらおうと努力しています。
 「罪を憎んで人を憎まず」という言葉がありますが,弁護人が法廷で「罪」にのみ着目した弁護活動しか行わず,「人」を重視した弁護活動を行わなければ,法廷で依頼者の「人」の側面を語る人がいなくなってしまいます。検察官は,被告人を「犯罪者」として主張立証を行いますが,弁護人としては,被告人を善悪の両側面を持つ「人」として適正な処分がなされるように最大の努力をしていかなければならないと考えています。
 屋宮昇太

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2012年3月12日 月曜日

裁判員裁判の控訴事件

 最近,裁判員裁判の無罪判決を控訴審(東京高等裁判所)が破棄して有罪判決を下した事件について,最高裁が,高裁判決を破棄して無罪判決を言い渡すということがありました。・・・・にもかかわらず,その後,大阪高裁が裁判員裁判の無罪判決を出したようです。高裁おそるべしという感じです。
 私自身裁判員裁判を昨年経験し,その後,裁判員裁判の控訴審(高等裁判所の審理)を経験しました。これまでの供述調書が重きを置く,裁判官による裁判とは違い,その審理にしか加わらない意裁判員が審理する裁判人裁判は,法廷でのやり取りが正に全てを決めるという法廷での緊張感は,これまでにないものでした。賛否両論ありますが,私は,裁判員裁判の良い面もたぶんにあると感じています。
 始まったばかりの制度で,色々動きがめまぐるしいですが,しっかりと流れを追い続けて,最先端の弁護技術を皆様に提供できるようがんばってまいります。
 屋宮昇太

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2012年3月 8日 木曜日

身体拘束の心理的不安

 刑事事件は,犯罪をしたと疑われた人(被疑者といいます)が逮捕され必要性がある場合,原則10日間,さらに必要があれば,10日間の合計20日間,警察署や拘置所で身体拘束されることとなります。そして,身体拘束を受けつつ,警察や検察から取調を受け続けることとなります。
 この身体拘束の与える心理的不安は,並々ならぬものがあり,身体拘束をされた方々が口をそろえて,あの不安から逃れるために,虚偽の自白をしてもいいのではないかという気になってくるとのことです。犯行を一旦認めてしまうと後に,本当はやっていなかったと述べても,有罪となってしまう可能性が著しく高まってしまいます。
 私たちは,虚偽の自白を生じさせないためにも,身体拘束の心理的不安を少しでも理解して弁護活動を行うことが重要だと考えています。そのため,特に,犯行を否認する事件に関しては,チームを組んで原則的に毎日接見をしています。毎日接見することで,被疑者の日々の精神状態,取調状況をチェックし,不当な取調があれば抗議していきます。その結果,起訴もされずに不起訴を勝ち取った事件もあります。
 屋宮昇太

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2012年3月 5日 月曜日

公判前整理手続きとは

 私は,東京の公判前整理手続が採用された第1号の刑事事件を担当しました。弁護士会でチーム編成した末端にいさせていただいた感じですが,起案等も担当させていただくことができました。
 公判前整理手続とは,主に裁判員裁判の対象となる事件で行われる手続きです。裁判員も加わった法廷での審理を行う前の準備手続で,検察官と弁護人がどのような主張をするか,どのような証拠を提出するかを整理し,審理が円滑に行われるよう準備するのです。
 公判前整理手続では,検察官が自らの主張を立証する証拠を弁護人に開示した後,弁護人から他に収集されている可能性のある証拠の開示を検察官に求めるなどした上,弁護人の主張を確定させていき双方の準備が整った段階で裁判員を選ぶ手続きを行うこととなります。
 検察官が,弁護人が証拠開示を求めたにもかかわらず開示しなかったような場合は,裁判所に対し,裁定申立といって,検察官に開示させるよう求める手続きを行います。これが認められると,検察官は,証拠を弁護人に開示しなくてはならなくなります。
 私は,その後の事件で,検察官に被告人の取調の状況を録画したDVDのコピーを求めたところ,拒絶されたため,他の弁護人とともに裁定の申立をし,DVDのコピーを条件付で認めて貰った初の決定を得ることができました。
 屋宮昇太

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2012年2月29日 水曜日

証人尋問(被告人質問)

  よくドラマで法廷の模様が放映されます。その場面は,検察官と弁護士が,被告人または証人に対し,質問をし,被告人または証人がこれに答えるという場面で,被告人質問とか証人尋問などと言います。
  ドラマなどで放映されるのは,大体が刑事事件のものですが,貸金の請求をするような民事事件の場合は,原告の弁護士と被告の弁護士がそれぞれ原告や被告本人または証人に質問をし,それぞれの質問に証人たちが回答することとなります。
  尋問のときには主質問と反対質問とがあり,たとえば弁護人から被告人に主質問といって,被告人側のストーリーを話させた後,検察官が被告人に対し,反対質問として,被告人側のストーリーの信用性を崩すための質問をすることになっています。
  主質問に関しては,基本的に味方の人間に対する質問なので,事前に打ち合わせをすることはできますが,反対質問に関しては,敵方の人間に対する質問なので,事前に打ち合わせることができません。主質問では,いかにわかりやすく裁判所にこちらのストーリーを理解してもらうかという技術が求められるのに対し,反対質問はその場で証人等の証言の矛盾を突く質問をする技術が求められます。どちらも,裁判の勝敗を決する重要な技術ですが,習得するのは困難を極め,基本的には一緒に裁判をやった人から技術を盗み取ることが一番の上達法だと思います。
  当事務所では,全員が常に尋問技術の向上を図りつつ,数多くの証人尋問等を経験し,多くの成果を上げております。
 屋宮昇太

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2012年2月28日 火曜日

家賃未払の立退命令はどのようなときに出るのか?

 ある芸能人の方が家賃を滞納し,裁判所で立退命令を受けたと報道されていました。
 正確には,建物明渡請求訴訟において,某芸能人に多額の家賃未払いがあったため,これを理由とした賃貸借契約の解除が有効であることが認められ,原告の建物明渡しの請求を認容する判決が出たということのようです。
 家賃の不払いを理由とした建物の賃貸借契約の解除は,原則的に単に1回不払いしただけでは契約解除の理由にはならず,「信頼関係を破壊するに至る程度の不誠意がある」とまで認められなければならないというのが最高裁の判例です。何ヶ月滞納すれば,解除が認められるのかは一概にはいえず,家賃滞納以外の様々な「不誠意」も含めて,信頼関係が破壊される程度の不誠意かどうかが判断されます。ただ,家賃未払い以外の「不誠意」の事情がなければ,2ヶ月の滞納では足りないかなという感じはします。3ヶ月はどうかといわれると,それでも足りないかなという気もしますが,段々自信がなくなってくる感じです。
 いずれにせよ,個々人で様々な事情がありますので,賃料が払えない状況になってきた段階で早めに法律相談をされることをお勧めします。逆に家主さんも,滞納が始まった段階で早めに法律相談し,家賃督促,立退きの要求等を検討しておくことをお勧めします。当事務所では,初回法律相談は無料ですので,お気軽にご相談ください。
 屋宮昇太

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2012年2月27日 月曜日

お一人暮らしの高齢者のご相談

 近時,法律相談で一人暮らしをされている高齢者の方から将来,認知症等になってしまったときのこと,亡くなられた後の財産の扱い等について相談されることが増えてきています。
 このようなときにアドバイスさせていただくのが,任意後見契約と遺言書作成です。任意後見は,判断能力がしっかりしている時期に,予め認知症等で判断能力に問題が生じたときにある人に自分の財産の管理や身の回りの監護をしてもらうこととするという契約です。以前は,このように判断能力に問題が生じた場合,法律で定められた後見制度しかありませんでした。しかし,判断能力に問題が生じた後のことですので,後見人は法律上に定められた最小限の財産管理しかできず,高齢者の方の意志が後見の内容に反映されないことが一つの問題とされていました。
 任意後見契約には,契約の内容に将来後見人に就任する人に対して,様々な要望を入れておくことが出来ます。たとえば,入所希望の施設を予め決めておくとか,不動産は売却してよりよい施設への入所を希望するなどを定めておけば,後見人はそれに従って業務を行う必要があるのです。
 この任意契約に加えて,遺言書で死亡後の財産の利用の仕方(たとえば,お世話になった方への遺贈,団体等への寄付等)を定めておけば,将来の不安をある程度は和らげることが出来ます。
 私自身,お一人暮らしの方と任意後見契約を締結して,数年間,定期的にご自宅を訪問をして,ご本人と意思の疎通を図りつつ,ケアマネージャーの方と相談しつつ,介護を進めた経験があります。定期的なご自宅訪問の際に知り合ったご近所の方々とも親しくなり,最終的には,私が葬儀で喪主を務めるようなこともありました。このような経験を通じ,これまでの社会を築いて下さった高齢者の方々の晩年に関わらせていただいたことで,多くのことを学ばせていただき,このような仕事をさせていただくことは大変に光栄なことであると実感いたしました。
 屋宮昇太

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2012年2月26日 日曜日

今日は日曜日

 今日(2月26日)は,日曜日です。が,事務所に来て仕事をしています。事務所の営業は,月曜日から土曜日となっておりますが,これは事務所の受付時間です。実際は,依頼者様の都合により土日に打ち合わせを行いますし,書面の文章作成などは,土日に行うことも多く,丸一日休みというのは滅多にありません。今日もこれから来客が2件ほどある予定です。大変だなと思うこともありますが,依頼者様のために今日一日もがんばります。
 屋宮昇太

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2012年2月25日 土曜日

カルテ改ざんをどう防ぐか?

 白い巨塔という映画・ドラマがありますが,医師が医療過誤の責任を問われそうになりカルテを改ざんしてしようとするシーンがあります。
 実際にも,実際の問診直後に一旦,カルテが作成されているにもかかわらず,かなり期間が経過した後に書き込みがされた形跡のあるカルテが見受けられることがあります。
 現在では,電子カルテを採用する病院も多く,そこでは書き換えの記録が逐一記録されていますが,記録が反映されない書き換えの仕方があるかどうかまでは分かりません。
 そこで,本格的に医師の医療過誤の責任を問うにあたっては,「証拠保全」という手続きをとります。これは,裁判所に申立をして,証拠保全決定が出されると,ある日が指定され,その日の午前中に病院に裁判所から決定書を持っていてもらい決定通知をし,その日の午後に病院のカルテを残らずコピーまたは写真撮影するという手続きです。少なくともその時点のカルテの内容は,保存しておくことが出来,後に書き換えがされた場合,それが一目瞭然に分かることとなります。
 当事務所は,医療事件も多く経験があり,ほぼ例外なくこの証拠保全手続きを行っております。数多くの証拠保全の経験から病院側が提示してきた資料以外にも資料があるのではないかを疑い,細かく確認しながら,もれのない証拠保全を行うよう心がけております。
屋宮昇太

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2012年2月24日 金曜日

取調べ可視化

 警察庁が,平成24年2月23日付けで取調べ可視化の拡大を求める有識者会議の報告書を公表しました。
 否認事件でも逮捕直後からの取調の録画・録音がされるようになると思われます。逮捕直後の取調べが最も過酷を極めることは,これまでも知られていたことで,大阪での取調における警察官の脅迫事件は記憶に新しいところです。警察が本当に意味のある形でこれを実行するよう弁護人としても最大限努力していかなくてはなりません。
 当事務所でも,逮捕直後の弁護活動を最重要視しています。逮捕とそれに引き続く10日間から20日間の勾留は職場を失う等,あまりにも大きな不利益を被疑者にもたらします。
 逮捕直後に直ちに被疑者に接見し,検察官に不要な勾留請求をさせないよう意見書を作成し,近親者等の身元引受人と連絡を取り,身元引受書を作成してもらった上,これらを検察官に提出し,検察官との面談を行う等しています。
 また,勾留請求されたとしても,翌日に裁判所に対し,検察官の勾留請求を却下するよう求める意見書を作成し,裁判官と面談する等しています。
 このように粘り強く弁護活動を行った結果,多くの事案で逮捕段階のみでの釈放を勝ち取っています。
 屋宮昇太

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2012年2月16日 木曜日

インターネットでの権利侵害

 私は,クラシック音楽が好きなのですが,2ちゃんねるでクラシックのスレッドを見ると,かなり辛らつに他人を非難中傷する書き込みが見受けられます。クラシック音楽というと上品な人たちが聴いているというイメージがあると思うのですが,匿名の世界では,人格が変わってしまうということなのでしょうか? 
 インターネットで行き過ぎた名誉毀損等の書き込み等があった場合,書き込まれたプロバイダーに対し,発信者情報開示請求をし,発信者は誰かの開示を受け,その発信者に対し,損害賠償請求をするという段取りを採ることとなります。
 私たちの事務所でも,複数件このような段取りで損害賠償を裁判所に認めてもらった経験を有しております。また,発信者情報開示請求をしただけで,発信者が自主的に名誉毀損的内容を掲げているウェブサイトを閉鎖するということもあります。
 インターネットでの書き込みにお悩みをお持ちの方,一度気軽にご相談ください。
 屋宮昇太

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2012年2月 8日 水曜日

離婚届書式が変更されるようです。

読売新聞の記事からですが,離婚届けの書式に変更があるようです。複雑な紛争が,少しでも解決しやすくなるような運用が望まれます。 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120202-OYT1T01248.htm 子供を巡る離婚後のトラブルが相次ぐ中、法務省は2日、離婚届の書式を一部改めることを決め、各市区町村に周知するよう全国の法務局に通達を出した。 離婚後の親子の面会方法や養育費の分担について、夫婦間で取り決めをしたかどうか尋ねる欄を新設している。離婚後の子供の養育について、夫婦の意識が高まることによって、トラブルの未然防止や、別居した親子の交流の促進が期待される。 厚生労働省によると、夫婦の離婚は2010年、約25万件あったが、夫婦の合意があれば離婚できる「協議離婚」が9割近くを占める。協議離婚の場合、離婚届に必要事項を記入して市区町村に提出すればよいが、離婚した後に、別居した親が子供に会えなかったり、養育費を負担しなかったりというトラブルが生じるケースも少なくない。 そのため、昨年5月に民法が改正され、未成年の子供を持つ夫婦が離婚する際は、親子の面会や交流、養育費の分担について取り決めるよう定められた。4月から施行される。

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2011年8月 3日 水曜日

被災地での法律相談②

松村です。

我が事務所の築地弁護士に続き,私も6月と7月に,それぞれ2日間ずつ,宮城県石巻市に出張法律相談に行きました。税理士,会計士と組んでの,震災被災者のための法律・税務・生活相談会です。
6月の時点ではすでに震災から3ヶ月が経過していたわけですが,港の近辺や海岸に近い一帯は,風景ががらりと一変し,まさに無残な灰色と茶色の無機質な世界が荒涼と広がっているのでした。もちろん,テレビの映像でそうした光景は何度も見ていましたが,実際にその現場に身を置いて実感すれば,あまりの惨状が我が身に襲いかかってきて,思わず身震いします。そして,その時点でもなお,魚加工工場等が流されたことで漂う強烈な悪臭が鼻を突きました。
しかし,そうした中に,あちこちに瓦礫に立ち向かう人々がいて,石川県とか山口県とかという旗を持ったボランティアの人たちが黙々と作業に向かっているのでした。
相談会の会場自体も,津波で1階が冠水したということですが,6月の時点ではきれいに修復されていました。
相談に来る方々は,当たり前と言えば当たり前ですが,全員が,家族か親族の誰かが亡くなったり行方不明になっている方ばかりです。石巻市は,津波による行方不明者がダントツに多いと聞きました。
相談内容は,相続,アパート経営,二重ローン,不在者財産管理,義援金等と生活保護の関係,墓地問題など,多岐にわたりました。昨日まで普通に暮らしていた人が,一瞬にして重大な試練に立ち向かうことになったのですから,どの人も重苦しく不安な表情です。
ある人は,自宅も自営の仕事場もすべて失いながら,地域のリーダーとして自分の被害を差し置いて人のために奔走する毎日でしたが,相談の場に来て,人の前では弱気は見せられないんですと,涙を流して窮状を訴えていました。その現実のあまりの重さに,こちらもかける言葉がありませんでした。
しかし,帰るときはにこにこして帰っていった人がいましたよ,と担当役員の方にお聞きすると,こちらも本当にうれしくなりました。
東北の人は,我慢強く地道です。その姿に逆に勇気づけられる思いでした。いかなる地獄の環境に陥っても,立ち直る意欲さえ失わなければ,必ず復興はできる! 法律家として少しでもそのお手伝いをしよう! そう痛感した相談会でした。

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2011年6月 6日 月曜日

被災地での法律相談

弁護士の築地伸之です。

 先月の28日,29日の(土)(日)にかけて,屋宮弁護士と一緒に,事務所の第一陣として,東北の被災地に行ってまいりました。新幹線で盛岡に入り,そこから海沿いに車で南下し,宮古,釜石,大船渡の3カ所で法律相談をしてきました。
 想像を絶する悲惨さでした。どのようなことをすれば,これほどまでの破壊ができるのか,全く思議することができないほどの様相でした。テレビ報道や新聞報道で見るのとでは,全く感じ方が違いました。それは,恐らく,現場において,実際に自分の体で津波の大きさを感じ,その恐ろしさを実感できたからであると思います。鉄骨だけが残されたビルに,しっかりと刻みつけられた津波の爪痕を見たとき,まさに,20メートルから30メートルの高さ(それ以上からもしれません)の水の壁が,何キロメートルにもわたって押し寄せてきたことが体感され,背筋に寒いものが走りました。
  釜石で,自分の店も,何もかも流されてしまった壮年の方が,明るい笑顔で,相談に来る人々の面倒を見ながら,1人1人を懸命に激励していた姿が忘れられません。自分も弁護士として,今,何をすべきかを真剣に考えなければならないと実感する相談の旅となりました。
 相続問題と相続放棄の熟慮期間の伸長手続の件,兄弟姉妹が義援金や弔慰金を受け取ることができるか,自営業者や中小企業の経営者に対する生業支援がないのは何故か,二重ローン問題の今後の解決の方向性,両親を亡くした子が受け取る弔慰金,義援金等の行方などの相談がありました。これからも被災者の復興の一助になるよう努めてまいりたいと思います。

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2011年4月 6日 水曜日

裁判員裁判

 1月に初めての裁判員裁判を担当し,3月には2回目の裁判員裁判を担当しました。
 裁判員の方々がどのような質問をされるのか,どのような裁判になるのか,見えない部分がありましたが,終わってみると裁判員の方々の質問はいずれも的確で,裁判自体の雰囲気も1回勝負の真剣さがより一層感じられました。
 裁判員の方の質問内容は,専門家だと思いつかぬような素朴なしかし,もっともなもので,感銘を受けることも多々ありました。
 いろいろな議論のある制度ですが,私の担当した2回の裁判員裁判は,このような制度が採用された意義を大きく感じさせてくれるものでした。
 屋宮

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2011年2月 4日 金曜日

ブログを始めていきます。

どうぞ、よろしくお願いいたします。

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