弁護士ブログ

2014年2月11日 火曜日

裁判員裁判とプレゼンテーション

 これまで裁判員裁判を5件ほど担当しました(それ以外にも裁判員裁判の控訴審も担当しました)。他の弁護士に比べれば多くの回数経験をさせていただいていると思います。
 昨年の12月に担当した裁判員裁判で私が冒頭陳述をした後,同じ法廷で傍聴していた修習生たちの会話から「プレゼンテーション技術って大切だね」という声が聞こえてきました。特にこれまで冒頭陳述で何を伝えるのか迷いぬいていた私には意外な言葉でした。
 実は,裁判員裁判が始まったときには,自己アピールの苦手な僕には,もう重大事件は出来ないだろうなと思っていました。弁護士会の法廷弁護技術研修も,何か芝居じみた裁判になりそうで好きではありませんでした(もちろん,それは私が勝手にそう思っていただけのことですが)。
 実際に,裁判員裁判を担当するようになった後も,どう伝えるべきか迷い「プレゼンテーション」などということについては一生苦手なままで,とにかく自分は内容で勝負するしかないと思ってこれまでやってきました。 
 しかし,回数を重ね,事件毎に裁判員にどう伝える事がわかりやすいか,ということを意識し,あまり好きでもない法廷弁護技術研修も受け,悩んで実践を続けるうちに,修習生からこのような声が上がるようになりました。
 私に「プレゼンテーション」などという言葉は,今でも似合わないような気がしますが,一生懸命伝えようとした結果として「プレゼンテーション技術」があると見られるような面が出てきたことは,裁判に限らず,自分の人としての殻を破ったような感じもして,一人喜んでいます。これからも内容は当然のこと,如何に伝えるかという技術についても貪欲に学んでいきたいと思います。
弁護士 屋宮 昇太

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