弁護士ブログ

2013年2月22日 金曜日

裁判以外の医療事件の紛争解決

 本日,東京三弁護士会医療関係事件検討協議会主催のシンポジウム「医療紛争を解決するための諸制度について」に参加してきました。医療事件の裁判は,特に患者側で臨むと,病院の法的なミスの証明が難しいのが実情です。そういう中で,医療の紛争を解決するためには,裁判以外の手続きを用いることも検討しなければなりません。
 今日の研修では,裁判以外の手続きとして,「診療行為に関連した死亡の調査分析モデル事業」「医療副作用被害救済制度」「産科医療補償制度」「医療ADR」等の紹介がありました。

 「診療行為に関連した死亡の調査分析モデル事業」は,解剖を行ったうえで,医療関係者や法律家が調査をして,病院が死因の究明と臨床経過の医学的評価,再発防止への提言を行うものです。ただし,これ自体は医師の法的な責任については言及するものではありません。

 「医療副作用被害救済制度」は,独立行政法人医薬品医療機器総合機構が運営しており医薬品の副作用による健康被害の救済を行うものです。医薬品が関係する事故のときには必ず検討しなければなりません。
 

 「産科医療補償制度」は,公益財団法人日本医療機能評価機構が運営しており,分娩に関連して発症した重度脳性麻痺児に対する経済的補償(一時金と分割金)をするとともに原因分析を行い,再発防止に役立つ情報を提供すること等を目的としています。

 これらの制度を用いたからといって,それ以上に病院の責任を問えなくなるものではないので,これらの制度は最大限に活用しなければなりません。

 「医療ADR」は,弁護士会が運営しているもので,患者側代理人の経験の豊富な弁護士と医師側代理人の経験の豊富な弁護士が立ち会い,話し合いによる解決を目指す制度です。

 
 
 裁判という手段をとる場合,医師に対する損害賠償請求という形を取らざるをえませんので,原因究明や再発防止ということに結びつきにくい側面があります。上記の手段も駆使して,医療に関する紛争が,解決に向かうよう努力して参りたいと思います。

弁護士 屋宮 昇太

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